オレは1986年に一浪して大学に入った。
受験料と入学金と初年度授業料は親が払ってくれた。
3年になるまで授業料は払ってくれた。4年になるときに「自分で払う」って宣言した。
授業に出ていなくてフラフラしていたからだ。
当時の一年間の授業料は40万円ぐらいだった。
アルバイトしてためたお金を千葉銀行に持っていって納めた記憶がある。
母校の立教大学の2016年度の年間授業料を調べた。
法学部:授業料755000円 教育充実費266000円 その他55000円
合計で1076500円
ぐぬぬ。。。高いな。
当時のアルバイトの時給は950円ぐらいだった。1000円はしなかった。
オレは友達から紹介してもらった「室内プール監視員」をしていた。
平日夜3時間、土日は8時間。
夏休みとかの長期休暇は一日6時間。
それと平行して池袋の東武百貨店で和菓子を売ることもしていたし、証券代行会社で株券の書き換えの受付をしていたこともある。
40万円を950円で割って421時間
421時間を仮に8時間で割って52.625日
大学生は夏休みがほぼ2ヶ月あるから、夏休みに目いっぱいがんばってアルバイトすれば年間授業料は賄えた計算になる。
今のアルバイトの時給ってどのくらいなんだろう?
30年前と大して変わらないんだと思う。
あしなが育英とかで奨学金もらって大学にいっている人は当時のオレの周りにはいなかった。自宅から通学しようが上京してひとりぐらししようが、みんな4年間は学費を親に出してもらうのが当たり前だった。
当時の大学・短大進学率は男は26.3%で女は34.1%だった。
今は男56.9%で女は54.5%らしい。
ぐぬぬ。
確実に今の大学生とその親世代では全然「大学授業料」に対する感覚が違う。
大学を出た将来の収入だって不確定なのに、結果400万円以上の奨学金という負債を負ってでも行く意味のある大学ってどれだけあるんだろう。
日本学生支援機構のHP見たら、平成27年度貸与年利は0.7%ぐらいだった。
大学に行かなくても、こうすれば安定して食っていけるよっていろいろ提示できればいいのにな。
あるいは場合によっては、行かないほうが気が楽に仕事できるよっていってあげたいな。
母親が存命の時に
「子供二人を高校から大学まで私立に行かせて、お金大変だったでしょう?」
って聞いたことがあるけど、「案外そうでもなかったよ」って言われた記憶もある。
我が家は貧乏だって子供の頃からおもっていたけど、日ごろからつましく生活する姿を子供に見せて、親がそう思わせていたんだっていうのも、親が亡くなってから初めてわかった。
「私はどうあるべきか」ということと「私はどうやって食べていくか」ということは
人生の車の両輪でありどちらも大切なことである。
オレは恵まれている。